2022.10.19
生活者研究
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2023年春夏の生活者インサイトを考える
秋も深まり2022年も10月半ばとなりました。2023年春夏に向けて、得意先に対する提案や自社の取り組みを具体的に検討されている最中でしょうか?
提案には対象の時期にどんな事象が起こるのか把握することも大切な要素となります。また、その影響で生活者がどう感じるかを予測することが求められます。
PEST分析(PEST分析を用いた提案の考え方はコチラから)もそれらを把握する手法のひとつですが、クレオでは2023年春夏におきる社会的な事象と、それに伴う生活者の行動や気持ちを掛け合わせ、2023年春夏の生活者のインサイトから消費キーワードを作成いたしました。
本記事ではそのうちの1つのキーワードを紹介いたします。
目次
2023年春の社会トピックス
まず、2023年春にどのような社会トピックスがあるのか?を考えます。今回は、2023年春に施行される法制度がありますので、そちらに注目します。
育児休業取得の公表義務化
2022年4月から改正育児・介護休業法が段階的に施行されていますが、その一環として、2023年4月より、男性の育休の取得促進のため、従業員1000人超の企業は育休取得率を公表することが義務化されます。これにより男性の育休がさらに広がり、夫婦が互いに仕事と家事・育児を主体的に両立させやすくなると推測されます。
月60時間超の残業の割増賃金率が引上げ
2023年4月より、中小企業における月60時間超の残業の割増賃金率が引き上げられます。長時間労働が改めて見なおされる機会となり、ワークライフバランスがより推進される環境となるでしょう。自分の時間や家族の時間を得やすくなると推測されます。
2023年春は、特に育休や労働の分野で法制度改正がなされるわけですが、次に、これらの事象とリンクした生活者の動向に注目したいと思います。 現状リモートワークを週に複数回実施する人(ほぼ毎日・週の半分以上・週1~2日)が約2.5割となっています。南関東エリアが最も高く34.1%、次いで近畿エリアが26.1%と続きます。リモートワークの実施率は、大きな都市部を含むエリアで特に高くなっているようです(図表3)。 暮らしの価値観(図表5)について、割合が高くなっているものに注目してみます。 2023年春夏は、育休や労働に関する法制度が施行され、リモートワークがより定着していくでしょう。また、暮らしにおいて「心身の健康」「自分らしさ」を重視する傾向であることも踏まえると、2023年春夏の生活者インサイトは、仕事と生活において「現状を見つめ直したい」「自分らしく生活を整えたい」となるのではないでしょうか。仕事も生活も自分にとって幸福度の高い方向を選択することになりそうです。 社会トピックスや生活者動向より、生活者のインサイトを予測した1つの消費キーワードを提示しました。 本記事で紹介した内容をまとめたレポートをご準備しております。ご要望の方は、最下にあるフォームからお申込みください。 2023年春夏のポイントとなる6つの消費キーワードをまとめた資料を準備しております。ご希望の場合は、下記フォーム内のお問い合わせ内容にご記入ください。(こちらは有料となります。) 2023年春夏の月別のトピックスや押さえるべきテーマについて知りたい方は、クレオが発行している書籍 1、本ページの記事内容、関連する調査の集計結果、レポート等の著作権は、株式会社クレオが保有します。 【出典の記載例】 2、編集、加工などをしてご利用する場合は、上記出典とは別に、編集・加工等を行ったことを記載してください。 【編集・加工等して利用する場合の記載例】 3、当記事・当データ・レポートは、正確性、有用性、確実性その他の保証をするものではありません。「リモートワークは今後定着すると思う」が約7割
今後、リモートワークが定着しそうかどうかという質問においては、「制度として定着すると思う・定着した」と答えた人が約7割でした(図表4)。新型コロナウイルス感染症関係なく今後も在宅スタイルは定着していくと推測されるでしょう。
暮らしにおいて重視する価値観は「自分らしさ」や「心身の健康」
まず、「家でくつろぐ時間を大切にしている(50.9%)」「家族といる時間を大切にしている(34.8%)」など、家で過ごす時間や家族時間を大切にする価値観の割合が高くなっています。コロナの影響を経て定着したと言えるでしょう。また、「商品を買う時は、流行よりも自分らしさを重視している(24.1%)」「働くことよりも自分の時間を重視している(20.3%)」など、自分らしさや自分の時間を大切にする価値観、「体の健康だけでなく心の健康(メンタルヘルス)も重視している(25.3%)」のような心身の健康を重視する価値観も出てきています。
今後はこういった、自分らしいこと、自分時間、家族時間、心身の健康を大切にしたいとするマインドがより重要視されるでしょう。
社会トピックス・生活者動向から見るインサイトと消費キーワード
これらをまとめると以下のようになります。
おわりに
クレオではこの他にも、2023年春夏も続くと考えられる物価高の状況下における節約や出費の実態、買い物行動の変化、ポストコロナの生活者の価値観変化などを捉えた23年春夏の消費キーワードを6つ提案しています。23年春夏のマーケットチャンスを考えるヒントとなれば幸いです。無料レポートのご案内
生活者インサイトから考える消費キーワード予測資料について
その他、こうした環境分析や生活者の分析を踏まえた販促・販売計画の立案、マーケティング・プロモーション戦略立案に関してご相談や問い合わせ等ありましたら、下記フォームよりご相談ください。
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出典:(株) クレオ 「2023年春夏消費者インサイト予測資料」
(株) クレオ「2023年春夏消費者インサイト予測資料」を加工して作成
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