2021.06.14

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販促・マーケティング

マクロ環境からみる2021年秋冬の消費キーワードとは ~クオリティの高い販促・販売計画を作る”大前提”~

マクロ環境からみる2021年秋冬の消費キーワードとは ~クオリティの高い販促・販売計画を作る”大前提”~

「コロナ禍や時代を踏まえた今後ポイントとなる消費キーワードは何なのか」
「与件情報や消費キーワードを踏まえた販促・販売計画の作り方が分からない」
「毎年似たような販促・販売計画になってしまう」 など

リテーラー(小売・流通業)やメーカーの営業企画部や販売促進部、マーケティング部の方々はこういった悩みをお持ちではないでしょうか。

企業の販促・販売計画の策定においては、半年から一年先の生活者の行動や消費キーワードを踏まえた上で、半年前には準備することが一般的ですが、与件などのマクロ環境や生活者の情報を効果的に収集したり予測・分析することに、難しさを感じているケースが多いと思います。

そこで本記事では、この分野で実績と経験をもつクレオがマーケティング手法によるフレームワークを用いて、2021年秋冬の事象の一例を通し、販促・販売計画に活用できる“2021年秋冬の消費キーワード”をご紹介します。

※PEST分析から予測する消費キーワードシリーズ 最新の記事はコチラから!(2022年5月9日更新)

販促・販売計画の目的とマクロ環境の整理の重要性

まず販促・販売計画を作る目的とは、売上目標の達成に向けた「販売効率の最大化」「計画を実現するための業務フローの明確化・共有化」の2点です。この目標の達成のために、「いつ・どの商品・サービスを・どのようにして売るのか?」という“今後の自社の動きを整理したもの”が販促・販売計画にあたります。

では、販売効率を高めるクオリティの高い販促・販売計画とはどのようなものでしょうか?それはずばり「今後の世の中の動きをしっかりと捉えられているもの」といえます。
企業の営業活動は自社を取り巻く環境に大きく左右されるため、未来の事象に向けた事前準備や対策を講じることが求められます。

そのためマクロ環境の情報収集や整理を通した予測・分析を効果的に行えるかは重要なポイントです。マクロ環境の整理には、コトラー氏が提唱した”PEST分析”というフレームワークがおすすめです。PEST分析とは、政治・経済・社会・技術という4つの視点で世の中の動きを分析する手法です。

このフレームワークに沿ってマクロ環境を整理することで、世の中の変化をヌケモレなく掴むことができ、その変化に対応した戦略や施策を計画へと落とし込みやすくなります。

【PEST分析】

マクロ環境から生活者の変化を捉える

計画を策定する前に、世の中の動きを捉えることの重要性をご説明しましたが、マクロ環境を整理しただけでは十分とはいえません。なぜなら、商品を購入するのは生活者だからです。
「今後の世の中がどうなるのか」を把握し、それによって“生活者はどう変化するのか”を抑えた上で、それにどう対応するべきかを検討する必要があります。

リテーラー側の視点では、今後の生活者のニーズを捉えた商品・テーマは何か?を意識したうえで、いつ・どんなテーマで・どんな商品を販売し販促をかけていくのか?を計画に落とし込むことが重要です。
一方、商品を提供するメーカー側の視点では、リテーラーが推進(想定)している戦略や計画を意識した上で販売計画を作成することがポイントです。
そのため、リテーラーはもちろん、メーカーも意識すべきは”生活者”といえるでしょう。

つまり、マクロ環境を整理し「生活者の意識・行動がどう変化するか」を”事前に予測・分析すること“がクオリティの高い販促・販売計画を作るために必要なスキルといえます。

2021年秋冬のマクロ環境整理

それでは実際に、「2021年秋冬がどうなるのか」の予測・分析をご紹介いたします。
まず、PEST分析にて、マクロ環境の一部を簡単に整理すると・・・

●P(Politics:政治的要因)
政府・自治体は、7月末には65歳以上の高齢者向けワクチン接種が完了するように進めており、既に64歳以下接種まで拡大させている自治体も見られ始めています。また、10・11月にワクチン希望者の接種完了を目標に、大規模接種センターの設置や職域接種を開始しており、21年秋冬には高齢者の安心感も多少高まることが推測されます。さらに、国土交通省は「GoToトラベルキャンペーン」を停止する一方で、「地域観光事業支援」の対象期間12月末まで延長することを発表しました。

●E(Economy:経済的要因)
政府は緊急事態宣言を6/20まで延長することを発表し、今後のGDPにマイナスの影響を与えることが予想されます。一方で、財務省による見通しでは、21年度末にはコロナ前の水準まで戻ると予想しており、徐々に景気も回復することが見込まれます。弊社の調査結果をみると、コロナウイルスの小康~収束に合わせて、旅行・外食などを楽しみたいニーズが窺え、外向きの消費が高まると推測されます。21年秋冬には、ワクチン接種も後押しし、GDPが回復基調に向かうことが期待できそうです。

●S(Society:社会的要因)
最近では人口・世帯構造の変化に加え、密を避けられる理由で、おひとり様消費やソロ活などの言葉もよく耳にしますが、弊社の調査結果からもコロナウイルス終息後の一人で過ごす時間を充実させたいニーズは継続する見込みです。また、家族や友人といった身近な人との集いニーズは、より強くなっていることも窺えます。

●T(Technology:技術的要因)
テクノロジー視点からみると、非・低接触がニューノーマルになったことで、食品宅配サービス「UberEats」が一気に浸透しましたが、今後はこのような「フードテック(食×IT)」のサービスが増加することが予想されます。弊社調査でも、X-Techのなかでもフードテックに興味関心をもつ人が高く、フードテックの需要の高さが窺えます。最近では、AIを用いて個人の好み・生活に合ったレシピや商品を提供するといった、パーソナライズ化されたサービスが注目されており、フードテックのなかでもパーソナライズ提案が進むことが予想されます。

ということで、上記でご紹介した政治的・経済的・社会的・技術的要因をまとめると、下記のようなPEST図でまとめることができます。

【2021年秋冬のPEST分析例】

このように、4つの視点でマクロ環境を整理することで、
2021年秋冬がどんな世の中になりそうなのかを可視化することができました。

2021年秋冬の生活者の意識・行動変化

次にPEST分析を踏まえた「2021年秋冬の生活者の意識・行動の変化」の予測・分析も行いましょう。ここでは、先述した2021年秋冬マクロ環境の整理を踏まえて、複数の事象を包括し、生活者の暮らし方がどう変わるのかを考えてみましょう。

例えば、先ほどのPEST分析の内容であれば以下のようなかたちでまとめることができます。

●ワクチン接種の完了・県内旅行への支援・緊急事態宣言解除により、家族・三世代、友人といった少人数で、レジャーや食事といった集いの機会が増える
●おひとり様消費の浸透やパーソナル提案が身近になったことで、一人向けサービス・商品を楽しむ人が増える


つまり、「最低限の人数で、可能な限りの近場で余暇・食事などを楽しむ」
といった生活者の暮らし方を捉えることが、2021年秋冬の販促・販売計画ではポイントになりそうです。

2021年秋冬のポイントを消費キーワード化する

先述の生活者の暮らし方は、販促・販売計画を考えるベースとなるものですが企業内で理解しやすくするために、“生活者の変化をキーワード化”することも重要です。

例えば、先ほどの暮らし方は、「人も距離も最低限に外で楽しむ”マイクロ外活”」といった消費キーワードに言い換えられそうです。

キーワード化することで、社内の共通認識ワードとして活用でき、販売促進や営業活動において、一貫性のある動きがとれるようになります。生活者の意識・行動の変化の分析に留まらず、インサイトを捉えた消費をキーワード化し、重点的に捉えるべきポイントをより明確化しましょう。

おわりに

今回は、PEST分析というフレームワーク活用の元、2021年秋冬の事象の一例を通し、販促・販売計画に活用できる“2021年秋冬の消費キーワード”をご紹介しました。

このように、クレオではマクロ環境を整理するだけではなく、生活者の行動がどう変化するのか、インサイトを捉えた消費キーワードは何かを予測・分析したうえで計画を策定することが重要だと考えています。
リテーラー・メーカーの皆様もこういったフレームワークで2021年秋冬のマーケティング戦略や販促・販売計画、営業計画を作成してみてはいかがでしょうか。

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今回は、実例を基に消費キーワード“マイクロ外活”をご紹介いたしましたが、2021年秋冬の与件・生活者の変化・消費キーワードなど、当記事の内容をまとめた無料レポートをご準備しております。ご所望の方は、最下にあるフォームに必要事項をご記入のうえお申込みください。

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【出典の記載例】
出典:(株) クレオ マーケティング戦略開発部「2021 年秋冬消費者インサイト予測資料」

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【編集・加工等して利用する場合の記載例】
(株) クレオ マーケティング戦略開発部「 2021 年秋冬消費者インサイト予測資料」を加工して作成

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