2022.05.09
生活者研究
未来予測
販促・マーケティング
PEST分析から予測する 2022年秋冬の消費キーワードとは
オミクロン株や「XE」のような新しい変異株が登場するなど、コロナ第7波への懸念も高まり、依然として感染リスクは継続しています。また、コロナに加え、ウクライナ情勢により景況が世界的に不安定になっていることもあり、「以前に増して中長期的な未来が予測しづらくなった」と感じられている方が多いのではないでしょうか?
昨年11月に2022年春夏のPEST分析をご紹介しましたが、中長期的なマーケティング戦略を検討するにあたり、PEST分析を用いた環境与件の整理は大切です。
特に現在の時勢においては、コロナがもたらした生活者意識の変化などの社会的要因(S)に加え、インフレなどの経済的要因(E)をしっかり押さえていくことがポイントになります。
本記事ではPEST分析を用いて2022年秋冬の消費キーワードをご紹介いたします。
目次
1.2022年秋冬PEST分析
2.PEST分析から見る生活者消費キーワードと22年秋冬のチャンス
3.終わりに
2022年秋冬PEST分析
「2022年秋冬の消費動向」について、PEST分析により環境与件を整理し、注目するべき消費キーワードを予測してみましょう。
P(Politics:政治的要因)
現在3回目のワクチン接種が本格化、また、経口薬承認も加速しています。昨年11月より行動制限緩和策も適用されており、変異株の脅威がある中でもコロナ予防・対策しながら社会活動は止めない方向になっています。
E(Economy:経済的要因)
コロナによる行動制限で消費支出が抑えられたことで、可処分所得がコロナ前よりも増加傾向にあります。一方で、弊社の調査結果によると2022年の家計見込みが悪化すると予測している人も増加しています。コロナだけではなくエネルギー資源や加工食品の物価高などインフレによる影響が、生活者の財布の紐を堅くすることに拍車をかけそうです。
S(Society:社会的要因)
弊社の調査結果によると、コロナが収束に向かうと仮定した場合に重視したいコトでは、旅行・外食・家族以外の人と会うなどが上位に挙がっております。変異株もあり未だ安心できる収束がなかったことから、収束期に外活動に対する消費意欲が高まることは22年も継続すると考えられます。
T(Technology:技術的要因)
レジャー・交通などをはじめとした業界で、人口知能(AI)を活用したダイナミックプライシング(価格変動型の値付け)が普及しています。需要が低いときに値下がり、需要が高いときに値上げすることで、人(利用者)が分散化します。また、需要が低い時に決済することで、平時よりもお得感のある利用が可能になります。このような仕組みを利用することで、密を回避しながらお得に外消費をすることができます。
PEST分析から見る生活者消費キーワードと22年秋冬のチャンス
2022年は、変異株などの影響もあり感染の拡大・収束を繰り返しつつも、感染対策を継続しながら社会活動を止めずに、ゆるやかに回復していくフェーズになっていきます。しかし、物価やエネルギー価格の高騰で財布の紐が固くなり、どのようなコトに支出をするかの見極めは厳しくなるでしょう。そのような中で未だに満たしきれていない外活動は価値が継続すると考えられます。特に2022年秋冬は3連休が多くチャンスと言えます。
これらをPESTにすると以下のようになります。
おわりに
PEST分析を用いて、22年秋冬シーズンの消費キーワードを提示いたしました。PEST分析はひとつひとつの事象を俯瞰して見たときに着目できること・注目すべきことは何か?を考え、重点的に捉えるべきポイントの明確化を行うのに有効なフレームワークです。
今回ご紹介の「体験消費」は、以前よりコロナ収束後の注目キーワードとして挙がっていましたが、引き続き押さえていくべきチャンスとして提示致しました。
また、コロナ下で定着した生活習慣も多くあります。これらを踏まえ、2022年秋冬シーズンにどう合わせていくかも重要です。クレオでは、22年秋冬シーズン視点での注目キーワードを3つご提案しています。
これから2022年秋冬のマーケティング戦略や販促計画を検討なさる皆様にとってのヒントとなれば幸いです。
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出典:(株) クレオ 「2022年秋冬消費者インサイト予測資料」
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(株) クレオ 「2022年秋冬消費者インサイト予測資料」を加工して作成
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