08
August
2022

マーケティングレポート

生活者動向調査より考える年代別節約意識

春夏から続く商品の値上げラッシュ。家計防衛のマインドが高まり、節約志向が強まると考えられます。そのような高まる節約意識のなかで消費喚起となるものは何か?について、株式会社クレオのオリジナル調査結果から、一緒に紐解いていきましょう。
※本記事の調査結果は当社が寄稿した[食品商業2022年]にも掲載しています。

■目次
1.現在、生活者が重視していることは?
2.今後、節約意向が高いことは?
3.終わりに

現在、生活者が重視していることは?

まず、現在の生活で重視していることについて、2022年5月と2021年5月の結果を比較しました。こちらで昨年と重視していることの変化を捉えていきたいと思います。
伸長率が10pt以上と高いのは、「ファッション・身だしなみ」「国内旅行」の外向きの行動と、「家計の節約」「貯蓄」「資産運用・投資」の節約に関連する行動でした(図表①)。

現在、食品、日用品、衣料品など全方位的にあらゆる商品が値上げされています。広範囲に及ぶ商品の値上げは今後も続くと予測され、節約意識は今後もさらに強まるでしょう。同時に、家族以外の人との交流、旅行、外レジャーなど、コロナ禍で我慢してきた自宅外での活動を行いたい気持ちも高まっており、重視されていると言えます。
本記事のリリース時点(2022年8月8日)では、新型コロナウイルスは第7波の感染拡大期となっており、感染者数の増加しておりますが、外向きの行動はゆるやかに増えるでしょう。
このような外向きの行動は、節約意識が高まる中、消費を喚起させるひとつの鍵になるのではないでしょうか?

年代の差は?外向き行動は特に若年層・シニア層で強い

続いて2022年5月の結果に注目します。現在の生活で重視している割合が高い順に見ていきました(図表②)。

[全体]では「家での食事」が最も高く、次いで「健康管理」「家計の節約」と続きました。コロナ禍から引き続き「食」と「健康」は重視されています。「家計の節約」は図表①にも挙げていますが、昨年よりも10pt以上伸長し3位となりました。
次に、[20代]から順に各年代ごとの結果を見ていきます。
[20代]は「貯蓄」と「ファッション・身だしなみ」が同率1位で最も高くなりました。「ファッション・身だしなみ」が最も高くなったのは[20代]だけです。その他、「美容、ダイエット」「交際・人付き合い」「外食」も他の年代より高い傾向にあり、若年層は特に外向きの行動にまつわるものへの重視度が強い傾向にあるようです。また、「貯蓄」も重視されており、若いうちからお金を使い過ぎない、貯金するというような節約意識の高さも見受けられることが特徴です。
[30代][40代]は上位3位以内に「貯蓄」「家計の節約」の双方がランクインしました。特にこの年代は収入もまだそれほど高くなく、育ち盛りの子供がいる世帯の割合が多いせいか、他年代より節約意識が高い傾向です。
[50代]からは上位3位以内に「健康管理」がランクインしています。年齢を重ねるにつれ「健康」への意識は強まります。また、「家計の節約」の割合が、他の年代に比べ最も高くなりました。[50代]になると、子供が高校生・大学生になる世帯が増えるため、教育費や学費の出費がかさみ、日々の家計の節約が重視されるのではないかと考えます。
[60代][70代]は「健康管理」が1位、「家での食事」が2位となりました。シニア層になると「家族」「家」「旅行」など重視する項目が全般的に増えることが特徴です。特に子供が独立したシニア夫婦の方は、他年代に比べ節約意識がそれほど厳しくはなく、節約より自分の生活を充実させる方に重きが置かれているようです。
全体として、節約意識は高まっているものの、年代によって差があることが分かりました。
子育て世代(30~50代)は節約を重視している様子が伺え、反対に20代・60、70代のシニア層では外向きの行動も重視していることが分かりました。

今後、節約意向が高いことは?

節約についてもう少し深堀をしてみたいと思います。同じ調査で、今後、節約すると思うものについて答えていただきました(図表③)。

節約の対象として最も優先順位が高かったのは、[全体]では「外食代」でした。巣ごもりに逆戻りするまではいかないと思いますが、外食は内食よりも値が張りますので、節約意識の高まりの中で外食の敬遠は多くなりそうです。次いで「衣料・服飾雑貨の購入費」「家での食事代」と続きました。
年代別の傾向も見ていきます。
[20代][40代][50代]では、「外食代」「家での食事代」「衣料・服飾雑貨の購入費」が上位3位となりました(ただし、[50代]は「外食代」「家での食事代」が同率)。節約として食費(外食・内食全体的に)を少しでも抑える必要があると捉えられているようです。[30代]は「外食代」「家での食事代」の次に「日用品の購入費」が続き、「衣料・服飾雑貨の購入費」は4位でした。
対象的に[60代][70代]は「衣料・服飾雑貨の購入費」「家電などの電気代」が高くなりました。節約には「食」以外を切り詰める気持ちの方が強いようですね。

おわりに

生活において何が重視されるようになってきているかをみると、「食」「健康」と並んで「節約」が上位に挙がり、昨今の値上げを受け、節約意識が更に強まることは間違いありません。
年代別にみると、[30代]~[50代]の子育て世代が中心になる年代層で、節約意識が特に強くなります。外食など外向きの楽しみを、節約のために控える人も多くなるでしょう。そのようなときこそ、心は豊かでありたいものです。節約しなければというネガティブの気持ちを、ポジティブな気持ちに変えられるストーリーを組み、販促を仕掛けていくことが求められるだと思います。
一方、若年層とシニア層については、節約意識がベースにありつつも、外向き行動意向が強めですので、外向きシーンを想起させる提案が刺さりやすいと言えるでしょう。夏が明けると、秋の行楽、ハロウィーン、サッカーW杯など外向きの歳時やイベントが目白押しですので、そのタイミングを逃がさずに提案を仕掛けていくことが求められます。調査から、若年層は食よりもファッション重視、シニア層はファッションよりも食重視ということも見えてきていますので、こういった外向きシーンにおいて、若者であればファッション、シニアであれば食に寄った提案がより響きそうです。
いかがでしたか?クレオでは、今後も生活者動向を予測するための調査を定期的に実施し、変化する生活者像を把握していきます。また、このようなエビデンスをもとに、幅広い業種のお客様に対してマーケティング・プロモーション活動の支援を行っています。ご質問・ご相談ございましたら、最下フォームよりお気軽にお問合せ下さい。

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●エリア別
北海道/東北/北関東/南関東/甲信越/北陸/東海/近畿/中国/四国/九州・沖縄
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出典:(株) クレオ 「生活者価値観調査」

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