2022.03.31

生活者研究

歳事・行事

【2022年お盆】調査から今年の販促ポイントを予測!

【2022年お盆】調査から今年の販促ポイントを予測!

2022年のお盆はウィズコロナ3年目のお盆休みです。オミクロン株の影響で直近の見通しすら立たない状況ですが、ワクチンの追加接種や経口薬の実用化で今年こそはお盆の帰省者が増えると予測されます。
本記事では、2022年のお盆商戦のタイミングを見極めるために、曜日まわりや過去のお盆に関するアンケート結果を踏まえ、2022年お盆の連休日数や帰省ピークを予測しました。
また、昨年人気だった帰省土産やお盆の食卓の実態から、2022年のお盆商戦における販促ポイントをまとめました。特に、食品小売業様、食品メーカー様にはご活用いただける内容になりますので、是非ご参考ください。

2022年のお盆休みは何連休が多くなる?

2022年のお盆商戦に向けて最初に確認したいことは、何連休になりそうかということです。昨年と比べ、短期商戦・長期商戦どちらになるかを見極めます。

そもそもお盆休みは「月遅れ盆」に合わせた時期に取得するのが一般的です。2022年のお盆は、盆の入り(月遅れ盆迎え火)が8月13日(土)、盆明け(月遅れ盆送り火)が8月16日(火)です。また、2022年と同じ曜日まわりである2016年のお盆の各日の休暇取得率(図1)は、8月11日(木・山の日)から16日(火)の6日間で高くなっています。

同じく2016年の連続休暇数(図2)をみると5連休が最多です。次いで4連休、6連休が多くなります。そのため、2022年のお盆休みは、

●8月11日(木・山の日)~15日(月)の5日間
●8月11日(木・山の日)~14日(日)の4日間
●8月11日(木・山の日)~16日(火)の6日間

のパターンで、祝日の山の日から5連休前後の休みを取得する人が多そうです。

昨年は東京五輪で山の日が8月9日に移動し、9連休などの長期休暇を取得しやすい曜日まわりでしたが、2022年8月は暦上の連休がなく、長期休暇を取得できる人は少なくなりそうです。そのため、2022年のお盆商戦では、4~6日間の短期間で売上獲得が狙える商材を効率よく売り込む必要がありそうです。

2022年お盆の帰省ピークはいつ?

続いて2022年のお盆商戦において販売や販促を強化するタイミングを見極めるため、お盆期間の帰省のピークがいつになるかを予測します。
2022年と同じ曜日まわりである2016年のお盆の帰省ピーク(図3)は、「月遅れ盆の迎え火」の13日(土)でした。
コロナ禍で2020年、2021年のお盆の帰省者は減少の一途を辿っていましたが(図4)、2022年はワクチンの追加接種が広がり、経口薬の実用化も期待されていますので、昨年よりも帰省者が増加すると予測されます。帰省者増加が見込まれる今年のお盆は、帰省率が伸長する13日(土)に向けて、帰省需要を捉えた商品展開や販促を強化するとよいでしょう。

帰省土産は何が人気?

帰省需要を捉えるうえで重要なのは、帰省に関連する行動を振り返ることです。帰省に関連する行動の中で、まず注目するべき行動は、帰省土産を贈る行動です。帰省者のうち、帰省土産を購入する人の割合(図5)はコロナ禍においても約75%となります。帰省者の4人に3人がお土産を買っていることになります。2022年は帰省者増加が期待されますので、帰省土産の商品展開や販促を例年以上に強化する必要がありそうです。

続いて帰省土産としてどのようなものが購入されているか見ていきます。
2021年お盆の帰省土産購入品の上位 (図6)をみると、「和菓子」「洋菓子」「果物」が人気でした。特に「洋菓子」「果物」は昨年より伸長していますので、2022年も売上拡大が見込めるカテゴリ―になります。
また、流通各社の展開においては、都道府県ごとの名産の和菓子、洋菓子を集めたご当地銘菓の品ぞろえが多くなっています。コロナ禍で遠方の旅行がしづらくなっている背景もあり、ご当地ならではの名産品を楽しめる商品は今後もニーズが高まりそうです。

帰省土産の提案の切り口を他にも探っていきます。年中行事のギフトで贈りたいもの(図7)では「健康に良い商品」「地元産品」などが上位に挙がっていました。また、近年のSDGsの機運の高まりで、環境認証されている商品も注目されています。最近はエコラベルが添付されている商品を店頭で見かけるようになりましたが、環境に配慮されているかどうかも、ギフト選びのポイントになっているようです。
帰省土産においては、ご当地銘菓のような地域の名産品を中心に、ギフト選びにおいて重視されている「健康」「地産地消」「環境配慮」などを切り口にする展開にチャンスがありそうです。

お盆のごちそうは何が人気?

その他、帰省に関連する行動の中で大きなマーケットチャンスが見込めるものは、お盆の食事です。お盆にちなんで食べたメニュー(図8)をみると「にぎり寿司」「刺身」といったごちそうメニューが上位に並びました。また、「天ぷら」や「煮物」など野菜中心の行事食も食べられています。ご先祖さまに向けた肉や魚を使わない精進料理のお供えと連動した、ヴィーガンメニューの提案も考えられそうです。

また、お盆を理由に豪華な食事を楽しむ生活者も多く見受けられます。鮮魚、果物を中心に、高単価な生鮮食品を訴求できるチャンスとなります。帰省ピークのタイミングを逃さずに高単価の商品を販促し売上UPを狙いましょう。

おわりに

2022年お盆は昨年より帰省者が増加すると予測されますので“ニッポンのお盆回帰”の年になりそうですね。
3年ぶりに皆が集まったお盆なので「今年こそは」と高価な帰省土産を準備したり、豪華な食事を楽しむなど、奮発消費の意向が高まる可能性があります。また、日まわり的に昨年より短期商戦となりますので、客単価を上げることが求められます。
2022年お盆は、お盆回帰における奮発消費需要を捉えつつ、客単価を上げられる高単価で魅力的な商品の品ぞろえや販促を強化する必要があるでしょう。

さて、ここまで2022年のお盆商戦における販促ポイントの一部をご紹介しました。本記事には掲載していない2022年お盆の詳細のマーケットチャンスを掲載した【歳事・マーケットレポート】(有料)もご用意しております。

▼歳事・マーケットレポートイメージ(お盆パートのみ)




株式会社クレオは、
●家計消費支出など消費者基礎データ
●歳事に関する定量調査や食卓写真調査など生活者リサーチ
●最新の流通展開事例
●最新のトレンド
●政治、経済、コロナ動向など最新の時事情報
などを踏まえ、販売戦略・販促戦略を検討する上で、捉えなおすべき変化感や潮流を多角的な視点で提言しています。
それらを踏まえながら、販促・MD計画(年間/半期/四半期/月度/週)、52週MD戦略を筆頭に、歳事戦略、プロモーション領域までも含め、お客様の売上最大化に貢献できるマーケティング業務を承っております。
>クレオの課題解決型マーケティングサポート事例はコチラ
ご相談・ご質問は以下から受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム

一覧にもどる