2021.09.13

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バレンタイン調査~2021年の振り返りと2022年の予測~

バレンタイン調査~2021年の振り返りと2022年の予測~

2021年も秋に突入しましたが、2022年のバレンタインの販促計画の状況はいかがですか?2021年のバレンタインデーは【日曜日】でしたが、2022年のバレンタインデーは【月曜日】の日まわりです。直前は建国記念の日を含む3連休となります。例年よりも準備しやすい日まわりとなるので、2022年のバレンタインは例年よりも盛り上がりそうな兆しがあります。

株式会社クレオ(以下、クレオ)では、生活者の歳事に関する定量調査を10年以上実施しています。本記事ではクレオが実施した「バレンタインデーに関するアンケート」の結果から、手作りバレンタイン、既製品を贈るバレンタイン、自分向けに贈るバレンタインなど、注目する視点を大きく3つに分け、コロナ禍だった2021年の振り返りと2022年のバレンタインの提案に繋がるポイントをピックアップしました。2022年のバレンタインでは、どのような商材が注目され、どの時期に購買が起きやすくなりそうか予測を立てています。

また、本記事で使用したアンケートのグラフなどをまとめた資料は、無料でダウンロードいただけます。
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【1】2021年バレンタイン実施状況

●2021年のバレンタイン実施率は約6割。

全国の女性における2021年のバレンタインの実施率は約6割でした(図1参照)。ビフォーコロナの2019年のバレンタインの実施率と比べても、それほど減少しておらず、新型コロナウイルスの影響はあまり受けていないようです。

【2】2021年バレンタインに贈った手作りお菓子の傾向

手作りのお菓子を贈った人の割合は16.6%。特に家族向けの贈答が多い。

2021年のバレンタインにお菓子を贈った人のうち、手作りのお菓子を贈った人は16.6%でした(図2参照)。2020年と比べるとやや増加し、ビフォーコロナの2019年と同程度まで戻っています。

次に、手作りのお菓子を贈った相手にも注目してみましょう(図3参照)。2021年と2020年の結果を比べると、2021年は「配偶者」が最も高く67.5%。次いで「息子」が28.6%、「自分の父親」が17.5%と続きました。上位3項目はいずれも2020年と比べ増加しています。一方で、「恋人」「女性の友人」など家族以外の相手は2020年と比べ減少しました。
手作りのお菓子は家族内での贈答が多くなっています。その理由として、2021年のバレンタインの日まわりが日曜日だったことが影響していると考えられます。また、コロナ禍のため、手作りをしたものについては、他人ではなく家族の方がより気軽に贈ることができた状況だったとも予測できます。

手作りバレンタインで贈るのは「チョコレート」より「チョコレートケーキ」が優勢!

2021年のバレンタインに贈った手作りのお菓子についてみると(図4参照)、「チョコレートケーキ」が最も高く45.2%。次いで「チョコレート」が34.1%、「クッキー」が15.9%と続きました。
特に「チョコレートケーキ」は2020年より8.8ポイントも増加しています。一方で「チョコレート」は2020年より3.2ポイント減少しました。2020年以前は「チョコレート」が1位でしたが、2021年については「チョコレートケーキ」が逆転して1位となりました。

2021年のバレンタインの日まわりはコロナ禍における日曜日ということもあり、家族で家の中で楽しむイベントとして捉えられる傾向にあったようです。ごちそう感のあるチョコレートケーキを手作りし、家族内でシェアをして楽しむシーンが増えたと考えられますね。

【3】2021年バレンタインに贈った既製品お菓子の傾向

既製品のお菓子を贈った人の割合は89.7%。手作りお菓子と同じく家族向け贈答が増加!

2021年のバレンタインにお菓子を贈った人のうち、既製品のお菓子を贈った人は89.7%となりました(図5参照)。過去2年と比較しても同程度で、依然として約9割の人が既製品を贈る選択をしています。

既製品のお菓子を贈った相手にも注目してみましょう(図6参照)。2021年と2020年の結果を比べると、2021年は「配偶者」が最も高く61.1%。次いで「息子」が24.5%、「自分の父親」が17.3%と続きました。2020年と比べると「配偶者」「娘」で3ポイント以上増加しています。「職場の上司・同僚・部下(男性)」「男性の友人」「女性の友人」など家族以外の相手は2020年と比べ減少しました。手作りのお菓子同様、既製品のお菓子についても日曜日という日まわりが影響し、家族内での贈答が多くなりました。

バレンタインに贈る既製品のお菓子が多様化!?

2021年のバレンタインに贈った既製品のお菓子についてみると(図7参照)、「チョコレート」が86.0%と最も高く、次いで、「チョコレートケーキ」が11.7%、「クッキー」が4.8%と続きました。既製品の場合「チョコレート」が圧倒的に高くなりますが、2020年と比べると3ポイント以上減少しています。一方で「ケーキ(チョコレート以外)」「パイ、タルト」などはそれぞれ1ポイント程度微増しました。バレンタインに贈る既製品のお菓子では「チョコレート以外」のお菓子の存在感も増してきていることが分かりました。

【4】2021年自分へのご褒美バレンタイン

2021年、自分用にお菓子を購入した人は17.1%。

2021年のバレンタインで自分用にチョコレートなどのお菓子を購入した人は17.1%でした(図8参照)。過去2年と比較しても同程度となります。バレンタインにチョコレートなどのお菓子を買う人の6人に1人は自分用に購入しているようですね。

自分用には「チョコレート」「チョコレートケーキ」に続いて「ケーキ(チョコレート以外)」が人気!

2021年のバレンタインに自分に贈ったお菓子についてみると(図9参照)、「チョコレート」が79.5%と最も高く、次いで、「チョコレートケーキ」が17.8%、「ケーキ(チョコレート以外)」が9.8%と続きました。2020年と比べると、特に「ケーキ(チョコレート以外)」が増加しています。一方「チョコレート」「チョコレートケーキ」などは3ポイント以上減少しました。バレンタインを、『チョコレート』や『チョコレート味』のジャンルに留まらない、自分が食べたいスイーツを楽しむ機会として捉えている人もいるようです。

【5】2022年バレンタインはどうなる?

2022年のバレンタインデーは直前が3連休!例年よりも準備がしやすい日まわり。

2022年のバレンタインデーの日まわりは、2月14日当日が月曜日、直前は建国記念の日を含む3連休になります(図10参照)。この日まわりは2011年と同じです。そこで2022年の予測を立てるために、2011年のバレンタインに関連する購買がいつ発生していたか、2011年のアンケート結果を振り返ってみましょう。

直前の3連休に手作りお菓子の材料を購入する人が多い!

2011年のバレンタインにおいて、プレゼント用に手作りしたお菓子の材料をいつ購入したかをみると(図11参照)、2月13日(日)が最も高く22.6%、次いで12日(土)が15.9%、11日(金・建国記念の日) が15.1%と、3連休が上位を占めました。
2011年と同じ日まわりの2022年においても、直前の3連休は手作りお菓子の材料の駆け込み購入が増えると考えられますので、この3連休は特に販促を強化するべきと考えられます。

既製品チョコは2月10日(木)頃からジワジワと購入者が増加!2022年はお世話になった人へ贈る『感謝チョコ』ニーズも高まる?

同様に、バレンタインに贈る既製品のお菓子をいつ購入したかも見てみます(図12参照)。2月13日(日)が最も高く19.5%、次いで14日(月)が18.6 %、12日(土) が11.9%となりました。既製品の場合は当日購入の割合が前日の日曜日並みに高くなっていますね。2011年と同じ日まわりの2022年においても、10日(木)あたりから購入する人が増え、13日(日)、14日(月)にピークとなると予測できます。また、当日は月曜日なので、2021年に渡せなかった職場の人や友人への贈答が増えると考えられます。お世話になった方々に贈る『感謝チョコ』のニーズも高まりそうですね。

【6】ポイントまとめ

2021年のバレンタインは、日曜日でコロナ禍ということもあり、家族内での贈答が多い年となりました。
贈るお菓子については「チョコレート」が依然として人気です。しかし、2021年のバレンタインの手作りお菓子では「チョコレートケーキ」が「チョコレート」を抜き1位となりました。バレンタインに贈る既製品のお菓子においても、「チョコレート」の割合は減少し「チョコレート以外のお菓子」の存在感が徐々に大きくなっています。
手作り・既製品問わず、贈るお菓子の種類が多様化してきていることが浮き彫りになりました。
また、2022年のバレンタインデーは日まわりが月曜日で、直前が3連休となります。当日が平日なので職場の方々や友人に贈る人が多くなるため、家族以外の人にも感謝の気持ちを伝えられるメッセージ性のある商品の需要が高まりそうです。また、準備がしやすい日まわりですので、例年よりも手の込んだ手作りお菓子やスイーツを提案するチャンスと捉えることもできるでしょう。

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【出典の記載例】
出典:(株)クレオ 生活行動研究室「バレンタインデーに関するアンケート」

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(株)クレオ 生活行動研究室「バレンタインデーに関するアンケート」を加工して作成

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