2021.08.23

生活者研究

歳事・行事

クリスマス調査~2020年クリスマス結果と2021年のクリスマスの過ごし方予測~

クリスマス調査~2020年クリスマス結果と2021年のクリスマスの過ごし方予測~

2020年のクリスマスは新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」真っただ中となり、新しい生活様式になってから迎える初めてのクリスマスとなりました。そのような中で、クリスマスの過ごし方はどう変わったのでしょうか?また、ワクチン接種が進みウイルスの収束が期待される一方、変異ウイルスが猛威を振るっている中、2021年のクリスマスはどのように過ごされるのでしょうか?
株式会社クレオでは、生活者の歳事に関する定量調査及び写真調査を時系列で実施しています。当記事では、クリスマスのホームパーティ・ごちそう変化と2021年のクリスマス実施意向について、クリスマスに関する定量アンケートとクリスマスの食卓写真調査結果をもとにまとめます。

2020年のクリスマスはおうちクリスマスが増加

【1】クリスマスに実施したこと ~19年と20年比較~

まずはクリスマスに実施したことを見てみましょう。
2020年クリスマスの実施内容で最も多かったのは「自宅でクリスマスケーキを食べた」で49.6%。次いで「自宅でホームパーティをしたり、ごちそうを食べた」(30.9%)、「クリスマスプレゼントを贈った」(20.5%)でした。
2019年と2020年の実施率の変化を見てみると、「自宅でクリスマスケーキを食べた」「自宅でホームパーティをしたり、ごちそうを食べた」人が増える中、「外食をした」「クリスマスイルミネーションを見に行った」「クリスマスのイベントに参加した」人は減少。
外出を控え、おうちでクリスマスを楽しむ人が増えたことがわかります。

ホームパーティやごちそうは少人数で実施

【2】クリスマスのホームパーティ・ごちそう実施状況 ~19年と20年比較~

おうちでクリスマスを楽しむ人が多かった2020年のクリスマス。自宅でのホームパティ・ごちそうはどのように実施されていたのでしょうか。まずは、一緒にお祝いした人の傾向から、過ごし方の変化をつかみたいと思います。
2020年クリスマスに「自宅でホームパーティをしたり、ごちそうを食べた」人に、一緒にホームパーティをしたり、ごちそうを食べた相手を聞いたところ、最も多かったのは「配偶者」で65.7%。次いで「子供」(47.8%)、「親」(24.6%)でした。“家族でパーティ”が中心となっています。これは2019年でも同様の結果でした。
変化した点を見ると、ほぼ全ての相手において一緒に食べた率が減っている中、「自分のみ」は増加していました。新型コロナウイルスの影響で人数を制限したり、集まりそのものを自粛している人も少なからずいたようです。

メニューの定番はチキン、洋食、お寿司。飲み物はビール、洋酒、ジュース・炭酸飲料が人気。

【3】クリスマスの食卓の特徴 ~定量アンケートより~

続いて、2020年のクリスマスにおける自宅でのホームパーティやごちそうで食べられたメニューや飲料について見てみます。
メニュー、飲料ともに多少の順位の入れ替えがあるものの、上位に挙がっている項目は例年と同じでした。クリスマスといえばこれ!というメニューは定番化しており、それは新生活様式下においても変わりません。

メニューの定番はチキン、洋食、お寿司です。
2020年の結果を具体的に見ると、1位に「フライドチキン(鶏の唐揚げ)」(38.0%)、3位に「チキンレッグ(鶏もも)」(35.1%)、6位に「ローストチキン(丸もの)」(18.5%)と上位にチキンメニューが多数ランクインしており、チキンはクリスマスの主役メニューといえます。
その他、2位に「サラダ」(37.7%)、4位に「ピザ」(26.4%)、5位に「フライドポテト」(25.5%)となっており、チキンとも食べ合わせの良い洋食が上位に並びます。
また、8位に「にぎり寿司」(14.7%)がランクイン。上位10位以内で唯一の和食となりました。お寿司は海外の歳事・イベントであってもごちそうとしての地位を確立しています。

飲料はビール、洋酒、ジュース・炭酸飲料が多く飲まれます。
2020年の結果を具体的に見ると1位「ビール」(34.3%)、2位「ジュース、炭酸飲料」(25.5%)、3位「ワイン」(21.0%)、4位「お茶類」(19.9%)、5位「シャンパン、スパークリングワイン」(16.3%)となっています。
お酒は洋食に合わせて洋酒が多いようです。また、パーティということでお茶類ではなくジュースや炭酸飲料を一緒に飲む人が多いのも特徴です。

コロナ禍でもパーティメニューは大皿でシェア。こだわりは豪華さや彩りとクリスマスらしいデコレーション。

【4】クリスマスの食卓の特徴 ~食卓写真調査より~

写真調査からもクリスマスの食卓を見てみます。
写真調査を合わせてみると、実際にどういう風に食卓に並べられているのか、一緒に食べられているものは何なのかなど、定量アンケートの数字からだけでは見えない、生活者の実態が見えてくるので歳事や生活者への理解が深まるとともに、提案のヒントの発見に役立ちます。

2020年の調査からは以下のようなことが見えてきました。
・コロナ禍であっても、大皿メニューが中心。家族ではシェアをしている。
・チキンは定量アンケート同様、ほとんどの家庭で食卓にあがっている。ファーストフードのテイクアウト、
スーパーの味付きチキンレッグなど、手作りよりも手軽に購入して用意している模様。
・定量アンケートで上位にあがった「お寿司」は単品ではなく、「チキン」と一緒に並べられることが多い。
やはりクリスマスには「チキン」がマストとなっている。
・チーズフォンデュやパエリアも人気。
・魚では鮭(サーモン)が人気で和と洋の両方のメニューで食卓に登場。
・メニューのこだわりは豪華さや彩りとクリスマスらしいデコレーションメニュー。
・飲料は定量アンケートと同様にワインやシャンパン、ジュースが用意されている家庭が多い。
・食卓の演出にこだわる家庭では、クリスマスカラーやクリスマスモチーフのテーブルクロス、ツリーや
サンタの飾り、キャンドルなどを一緒に並べて雰囲気を楽しんでいる。

2021年もおうちクリスマス

【5】2021年のクリスマス実施意向

ここまでは2020年のクリスマス特徴とコロナ禍を経ての過ごし方変化を見てきました。ここからは、2021年のクリスマスはどのように過ごされるのかを見ていきたいと思います。
今年の5月、2021年のクリスマスはどのように過ごしたいか、生活者へ意向調査を行いました。
「特に何もしたくない」(43.7%)人を除くと、1位は「家でごちそうを食べたい(おうちパーティ)」で24.7%。次いで、「家で行事食を食べたい」(18.3%)、「家族だけでお祝いをしたい」(10.3%)となりました。
2021年内はまだ新型コロナウイルスの影響が残っていると考えている人が多いのでしょうか。家族で、おうちで過ごしたいという意向が強く出ていました。
2021年においてもホームパーティ・ごちそう提案がポイントになってきそうです。

2021年クリスマスのホームパーティ・ごちそうはイブに集中。

【6】クリスマスのホームパーティ・ごちそう実施日

ではホームパティ・ごちそうはいつ実施されるのでしょうか?
クリスマスにおいては基本的に、平日か休日かに関わらず、12月24日のクリスマスイブでの実施が最も多く、次いで12月25日のクリスマス当日での実施が多くなり、歳事の日程が重視されます。
その上で、2019年のようにイブ・当日が週の前半にある場合には、直前の土日に分散されたり、2020年のようにイブが週の間、当日が金曜日(週末)にあたる場合には当日での実施率も高まるなど、イブ・当日以外に注力すべき日が生まれたり、イブと当日の注力バランスの調整が必要になります。
2021年の日わまりは、イブが金曜日、当日が土曜日にあたります。
2021年と同じ日まわりの2010年を見ると、23日が天皇誕生日で祝日だったため、祝日に実施が分散していますが、2021年は祝日がなくなるため、週末にあたるイブにより集中することが予測されます。

ポイントまとめ

2020年のクリスマスはコロナ禍の影響でおうちで一人や家族など限られた人と過ごすクリスマスとなっていました。
現在、ワクチン接種が進むものの、変異株の登場や感染者数が再び増加し「第5波」を迎えています。2021年のクリスマスにおいても先行き不透明という印象が強いためか、おうちで家族と過ごしたいという生活者意向が強くなっています。今後のコロナ動向は引き続き注視していく必要がありますが、2021年のクリスマスにおいても、「おうちクリスマス」「ホームパーティ・ごちそう」提案に需要がありそうです。

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【出典の記載例】
出典:(株)クレオ 生活行動研究室「クリスマスに関するアンケート」「クリスマス食卓写真調査」

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