生活者や食品を扱う企業の解決すべき社会問題の1つとされる「食品ロス問題」。今回は、そんな食品ロスの中でも「事業系食品ロス」の問題にスポットを当て、その問題解決を図りながら、「子どもの野菜嫌い解消」にまで繋がるプランを提案します。
本企画は、事業系食品ロスの中でも「規格外野菜の廃棄問題」に特に注目しました。そもそも規格外野菜とは、曲っている、キズがある、色が薄い、太さが足りない等の理由で、定められた規格に当てはまらない野菜のことを指します。
最近では、一部のスーパーや直売所で直接販売されるケースや加工品(カット野菜、野菜ジュース、ピクルス等)として、市場に出回るケースが少しずつ増えてきていたり、詰め合わせや宅配など、規格外野菜を有効活用した新たなビジネスも登場したりしています。
しかし、現状はまだまだ廃棄量が多く、生産者にとっても、市場に出回らない規格外野菜はゴミとして処分するしかなく、処分するにもコストがかかってくるため、非常に悩ましい問題なのです。
また一方で、同じ野菜に関わる問題として、多くの子育てファミリーの悩みのタネである「子供の野菜嫌い」があります。
そこで、本企画は、この子どもの野菜嫌い解消をフックに、事業系食品ロス(規格外野菜の廃棄)の削減に繋げられないかと考えました。
「定められた規格に当てはまらない野菜=市場的な価値が低い」という固定概念がまだない子どもたちが主役になり、「収穫→調理→食事→販売」の一連の流れの体験を通じ、野菜への興味をもつことで、子ども自身の野菜嫌いが少しでも減るとともに、それを見守る大人たちの価値観も少しだけ変化させることができたら・・。
そして、いつかそれが、規格外野菜の廃棄量減少にも繋がっていったらいいなと思います。