2026.08.14

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2026~2027年 年末年始動向予測 6連休か9連休か。長引く物価高がもたらす生活者の「最適化志向」

2026~2027年 年末年始動向予測 6連休か9連休か。長引く物価高がもたらす生活者の「最適化志向」

2026-2027年の年末年始は、カレンダー通りであれば12月29日(火)から1月3日(日)までの「6連休」ですが、12月28日(月)に有休を取得することで最大「9連休」の大型連休を創出することが可能です。そのため、暦通りの「短期型」と仕事納め前倒しによる「長期型」に生活者の行動が二極化することが予想され、帰省やレジャー・旅行に伴う人流動向や年末年始商戦における購買行動のピーク予測が例年以上に困難になっています。
また、長引く物価高により生活防衛意識が高まる一方で、生活者の価値観において「最適化志向」が高まりつつあります。では、生活者の「最適化志向」は具体的にどのような行動として現れるのでしょうか。
本記事では、生活者を取り巻くマクロな環境与件を整理した上で、クレオが実施する「年末年始の休暇」調査から見えてきた休暇取得の実態や年末年始の過ごし方について分析・考察し、2026~2027年の年末年始動向を予測します。

1.2026~2027年 年末年始を取り巻く環境与件

まずは、今日の生活者を取り巻く国際情勢、経済状況、社会動向といったマクロな環境与件を整理していきます。

1-1.物価高の常態化と生活防衛意識

生活者の消費心理に影響する、インフレと家計の購買余力との関係性を見ていきます。国内の消費者物価指数は2022年以降急激に上昇し、2026年4月現在においても物価高が常態化しています。一方で、2026年に入り実質賃金はようやくプラスに転じたものの、過去数年に及ぶ賃金の目減りにより蓄積された家計のダメージは極めて深刻であり、賃金上昇の恩恵を日常生活で実感するには至っておらず、これまでの生活防衛による疲弊感が色濃く残っているのが実態です。

このような長期的かつ継続的な経済的圧迫感を背景に、2026-27年の年末年始における生活者の消費行動は、一律の緊縮財政ではなく「堅実志向」をベースとした「メリハリ消費」になることが予測されます。生活者は、日常的な支出においてはシビアな選別を行う一方で、年末年始ならではの特別な体験や家族との大切な時間、あるいは真に価値があると認めた商品に対しては消費を惜しまない、スマートな消費スタイルを選択すると思われます。

1-2.海外情勢不安と移動コストの急騰

年末年始の長距離移動、特に海外旅行市場に深刻な影響を与えているのが、航空燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)の高騰です。ロシア・ウクライナ戦争が勃発した2022年の後半に歴史的な急高騰を記録した燃油サーチャージは、その後乱高下を繰り返しながらも落ち着きを取り戻しつつありましたが、2026年2月末より始まったアメリカ・イスラエル・イラン間の軍事衝突によって再び急激な上昇へと転じています。特に欧州や北米などの長距離路線においては、直近の2026年7月時点で過去最高水準となる「片道65,000円」にまで急騰しました。

度重なる戦争や緊迫する国際情勢といった地政学的リスクに直結したこの燃油負担増は旅行費用全体を大幅に押し上げることから、海外旅行への精神的・経済的ハードルをさらに高める決定的な要因になると推測され、海外渡航意欲を冷え込ませる状況が続いています。

1-3.円安の定着とガソリン高値がもたらす近距離志向

移動や現地での滞在にかかるコストの上昇は、海外・空路に留まらず国内・陸路にも波及しています。2022年2月より急速に進行した円安は常態化しており、政府による定期的な為替介入をもってしても、その効果は限定的であり、1ドル=160円前後の水準へリバウンドする状態が続いています。
また、ガソリン価格は2022年後半より1リットルあたり170円を超える高値圏へ移行しました。2026年3月に一時的に軟化したものの、先に述べた軍事衝突により190円台にまで急騰し、そして現在は再び170円前後を推移しています。

これら「円安の常態化」と「ガソリンの高値維持」という二重の制約により、2026-27年の年末年始における人流は、海外・国内いずれにおいても長距離移動が敬遠され、近距離志向が一層高まると推測されます。

2.独自調査から見える「休暇取得」と「過ごし方」の実態

このような厳しい社会情勢にある今日において、生活者はどのような年末年始の計画を立てるのでしょうか。ここからはクレオ独自の調査データも踏まえて紐解いていきます。

2-1.年末年始の日別休暇取得率と「9連休」意向

2026-27年の年末年始における一般的な企業カレンダーを考慮すると、12月28日(月)に仕事納めとなり、翌年1月4日(月)に仕事始めを迎えるスケジュールが主流になる見込みです。この場合、カレンダー通りの公休期間である12月29日(火)から1月3日(日)までの「6連休」が標準となります。
しかし、2026-27年と同曜日回りである2015-16年と2020-21年の日別休暇取得率を比較したところ、12月28日(月)の休暇取得率は上昇しています。これは、労働環境の改善や有休取得義務化の流れが定着しつつあることが後押しになっていると推察されます。そしてこの結果を踏まえると、2026-27年の年末年始は12月26日(土)から1月3日(日)までの「9連休」の意向が2020-21年の時以上に高まり、「6連休」と「9連休」に二極化することが想定されます。

2-2.交通機関の混雑ピークと人流

この休暇取得パターンの二極化は、年末年始の人流ピークにも影響を及ぼします。各交通機関の過去の利用実績および今期の休暇取得意向データを検証すると、帰省・旅行に伴う「行きの混雑(往路)」のピークは、9連休派が動き出す「12月26日(土)」と仕事納め後に動き出す「12月30日(水)」の2つの山に分散する見込みです。
一方、休暇の終わりを告げる「戻りの混雑(復路)」に関しては、多くの企業で1月4日(月)が仕事始めとなることから「1月3日(日)」に集中する可能性が高いと考えられます。そして復路の極端なピーク集中は、移動に伴う疲労感を著しく高めるため、三が日後半においては自宅療養的な「巣ごもり(家ナカ)需要」も誘発されるであろうことが予想されます。

2-3.旅行・レジャー実施意向の回復と構造変化

続いて、旅行・レジャーの実施傾向について分析します。
直近3ヵ年の旅行・レジャー全体実施率は、2015-16年の水準をいずれも上回っており、緩やかな上昇トレンドにありますが、依然として「15%弱」という低水準に留まっています。
旅行・レジャー実施率の内訳を見ると、明確な構造変化が生じています。特に「日帰りレジャー」は、直近2ヵ年の実施率が2015-16年比で大きく伸長しており、年末年始におけるお出かけ需要の「近場シフト」が定着しつつあることが読み取れます。
「国内旅行」は、直近の2025-26年の実施率が2015-16年を上回り、また「海外旅行」も直近の2025-26年では2015-16年と同水準までの回復を見せており、旅行意向は回復基調にあります。ただしその実態は、かつてのように高額な資金を投じるものではなく、限られた予算と時間の中で目的を厳選する「確実に価値のある旅行」へとあり方をシフトさせていることがうかがえます。

2-4.海外旅行における「曜日回り」との連動性

海外旅行の動向をさらに掘り下げると、年末年始における出国日本人数は年末年始の連休日数(曜日回り)と概ね連動しており、景気動向以上の指標となりうることがうかがえます。特に2013-14年以降を見てみますと、カレンダー上で「9連休」が実現する年は海外出国者数も増加傾向にあることが読み取れます。

また、直近3ヵ年の出国者数は急回復しており、特に前年の2025-26年は「9連休」というカレンダー条件が追い風となったことで、コロナ禍前の水準に達しつつあります。
海外旅行への渡航に踏み切る動機として、近年は経済的余裕だけでなく「まとまった日数が物理的に確保できるか」というスケジュール(日取り)がファクターになっていることが推察されます。

【レポート完全版(有料)】は以下の内容となります。

・調査概要
・環境与件
  - 経済状況
  - 交通状況
・年末年始動向
  - 休暇取得状況
  - 旅行・レジャー
  - 帰省
  - 家ナカ
  - 三が日営業/購買状況
・要点まとめ
・2026-27年_年末年始動向予測

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執筆者:マーケティング開発部 生活者研究課 河野

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出典:株式会社クレオ「2026~2027年 年末年始の動向予測」記事
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株式会社クレオ「2026~2027年 年末年始の動向予測」記事を加工して作成

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