2026.03.02
業態・企業分析
HR×マーケティングで優先すべき課題が一目瞭然! 企業成長のカギとHR課題を一気に可視化できる課題解決ソリューション『E2 Compass』

企業が持続的に成長するためには、従業員が企業の理念に共感し、自ら「会社に貢献したい」という意欲を持つこと、すなわち従業員エンゲージメントを高めることが重要です。
また、顧客接点が多い企業では、従業員と企業だけでなく、顧客が企業や従業員(によるサービス)にどれくらい満足しているかという点も、従業員エンゲージメントに影響すると考えられます。
クレオは、長年小売業界の企業様をご支援してきた経験を活かし、「従業員」「企業」「顧客」の三視点から、人材戦略とマーケティングで取組むべき課題が一度に可視化できるソリューション『E2 Compass』を開発しました。
本記事では、『E2 Compass』の目的や具体的な活用方法について、スーパーマーケットA社に対する『E2 Compass』事例を交えてご紹介します。
目次
クレオが考える「価値循環による成長モデル」と『E2 Compass』
社会全体で働き方が多様化していることもあり、企業の正社員の人手不足感は2025年10月時点で51.6%と、10月としては4年連続で5割を上回っています(帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2025年10月) )。
今後少子高齢化の進行により、日本の生産年齢人口はさらに減少し、生産年齢割合は2050年には52.9%と、2025年(59.5%)から6.6ポイント減少する見込みです。すなわち、人材獲得競争がさらに激化するのが確実な状況です(図1)。

図1:生産年齢人口の推移
出所:2020年までは総務省「国勢調査」。2025年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)」(出生中位(死亡中位)推計)よりクレオ作成
人材不足が深刻化し、働き方がどんどん変化していく中、企業の成長につながる人材戦略をどうしたら実現できるのか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
クレオは長年、生活者視点から小売企業をご支援してきました。その中で培った知見を、専門家が提唱した「サービスプロフィットチェーン(SPC)理論」と組み合わせ、「価値循環による成長モデル」として整理しました。
「価値循環による成長モデル」は、従業員エンゲージメントを向上させるため、風通しの良い組織・制度・企業文化といった土壌を整備することにより、顧客ロイヤルティ(顧客の企業に対する愛着や満足度)の向上、企業の成長という『三方良し』の好循環サイクルが実現できるという考え方です(図2)。
図2:価値循環による成長モデル
出所:ヘスケットらによるサービスプロフィットチェーン(SPC)理論をベースにクレオ作成
クレオは、この考え方に基づき、従業員エンゲージメントの向上を起点とした課題解決ソリューション『E2 Compass』を開発しました。
従業員のエンゲージメント課題を企業の成長戦略に活かすソリューション「E2 Compass」とは
『E2 Compass』は、従業員に対するエンゲージメント調査を足掛かりに企業の課題を見出し、それを解決するための施策・実施まで伴走する、トータルパッケージ・ソリューションです。
『E2 Compass』を実施する際のステップを3つに分けて説明します。
STEP1:社員の本音を、企業を人に勧めたい程度(eNPS℠)で可視化
『E2 Compass』では、まず、従業員に対してWEBアンケートで職場の推奨度を聴取し、eNPS℠(Employee Net Promoter Score)を算出します。(算出方法は図3参照)。いわば社員の本音が反映されたeNPS℠を把握することで、現状の組織の健康度や、潜在的な離職リスクを見える化できます。また、社員の属性、雇用形態別に比較し、課題がある現場や、注目すべき社員特性を確認することも可能です。

図3:eNPSSMの算出方法
注:ネット・プロモーター® 、ネット・プロモーター・システム® 、ネット・プロモーター・スコア®及び、NPS®は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
eNPS℠はベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの役務商標です。
STEP2:「組織」「個人」「顧客」三視点から企業の強みと課題を把握
eNPS℠と併せて、eNPS℠への影響度(なぜ勧めたいのか)を『個』『組織』『顧客志向』の三視点から構成される10要素、計36項目も聴取します。特に顧客との接点の状態を示す『顧客志向』が、『E2 Compass』ならではのユニークな視点です(図4左)。
そして、各要素のスコア平均をeNPS℠との関連とかけ合わせた四象限にプロットし、ポートフォリオ化します。これにより、現在はスコアが低いが、スコアを伸ばすことでeNPS℠向上が期待できる要素(取り組み優先度の高い要素)が見えてきます(図4右のピンクの領域)。

図4:eNPS℠に影響がある要素の構成(左)、eNPS℠と各要素との関連を可視化したポートフォリオ(右)
STEP3:調査結果に基づいた施策の提案・実施まで一気通貫で伴走
STEP2までで、従業員エンゲージメントの観点から現状の「強み」と「課題」が見えてきます。そこで、人材戦略の専門コンサルタントと連携して、優先して取り組むべき課題を中心に具体策の方向性をご提案します。
その際に活用するのが、「組織」「機能」「人材」「組織文化」の視点から経営戦略の課題・原因を構造的に特定できる手法、「SFRC」フレームワーク)です(表1)。
「SFRC」フレームワークに基きご提案した施策の細分化、実行、効果測定までの中長期的なご支援もいたします。「SFRC」フレームの実際の活用イメージにつきましては、後述の表8もご参照ください。
表1 施策提案で用いる「SFRC」のフレームワーク(一部)

スーパーマーケットA社に対する『E2 Compass』でのご支援事例
では、『E2 Compass』によって実際にどんな課題が見えてくるのでしょうか。ここから、スーパーマーケットA社の事例を通してご紹介します。
【A社様の背景】
①A社が『E2 Compass』取組前にお持ちだった課題感
A社は、全従業員のうちパート・アルバイト女性の方が大半を占め、外国籍の方も少なくないスーパーマーケットです。従業員のバックグラウンドが多様化する中、職場環境や業務に関し、従業員のエンゲージメントの定量的な指標がなく、本音も掴み切れていないという問題意識をお持ちでした。
従業員エンゲージメントとその背景をしっかり可視化することで、働きやすさ向上とより良い顧客サービスの提供につなげたいと、『E2 Compass』に取り組まれることになりました。
②事前ヒアリングの結果に基づき決めた5つの深堀項目
従業員に対してWEBアンケートを行うにあたっては、eNPS℠の影響要素である36項目の中から深堀する項目を選定します。今回は、A社からの事前ヒアリング結果を踏まえ、表2に示した「仕事の充実」「人材育成」「流動性」「企業方針」「顧客対応力」分野の5項目を深堀することになりました。
なお、実際には全36項目とeNPS℠との関連を分析していますが、本記事ではこの5項目についての結果をご紹介します。
表2 スーパーマーケットA社のヒアリングに基づき決めた深堀項目

【『E2 Compass』で可視化されたA社のeNPS℠と関連課題】
①eNPS℠の全体スコアと業界平均との比較
スーパーマーケットA社のeNPS℠は -45.4で、スーパーマーケット業界平均(-80.6)よりも高くなっていました。ただし、批判者割合が約6割だったことから、従業員エンゲージメントには改善の余地があると考えられました(図5)。

図5:A社とスーパーマーケット業界平均のeNPS℠ならびにスコア分布
②深堀5項目のスコアとeNPS℠との関連
次に、前述した深堀5項目について、正社員と従業員でスコアを比較しました。その結果、「人材育成」「流動性」「企業方針」でギャップが大きいことがわかりました。このことから、A社のパート・アルバイトは正社員と比較して、成長機会の認識が低く、企業への共感が充分に醸成されていないことがうかがえました。
一方「仕事の充実」では、パート・アルバイトのスコアが正社員より高いという結果になりました。「やりがい」のスコアが、実際に顧客と接する機会が多く、従業員の8割を占めるパート・アルバイトの方が高いのは、A社の強みといえます(図6)。
なお、これらの5項目のスコアとeNPS℠との関連をポートフォリオで確認すると、5項目全てが優先的に改善すべき項目であることも確認できました(図7)。
図6:深堀5項目の結果(正社員とパート・アルバイトの比較)
注:Gap ±0.2ポイント以上の項目に着色。

図7:深堀5項目(左表)とeNPSsmとの関連を示したポートフォリオ(右図)
③ご提案した施策の方向性
ここまでの分析結果を踏まえた上で、HRコンサルタントと連携し、各要素の視点で従業員エンゲージメントの向上につながる施策の方向性をご提案しました(図8。示しているのはそのうちの一部)。現在、こちらの方向性をより具体化した施策実施の準備をすすめています。

図8:SFRCフレームに基づく5つの「課題」別施策の方向性案
サービスのご紹介
ここまでご紹介してきたように、『E2 Compass』は、貴社の強みと課題を「従業員」「企業」「顧客」の三視点から可視化することで、優先して取り組むべき施策を判断できるソリューションです。また、リサーチや組織コンサルティングの専門家の目が入ることで、ご自分たちでは気づかなかった課題に気づき、PDCAを効率的にまわすことが可能となります。
結果的に、「従業員」「企業」「顧客」の三方よしで企業の成長・ブランド力向上につながる課題解決ソリューション『E2 Compass』。
詳細は以下フォームより無料でダウンロードいただける資料に掲載しておりますので、ぜひ下記より資料をダウンロードいただきご覧ください。
また、具体的なご支援に際し、貴社がお持ちの課題に合わせてカスタマイズすることも可能です。ご関心がおありでしたら是非お気軽にご相談ください。
執筆者:東日本マーケティング本部 工藤
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