2023.09.23

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2024年の消費動向はどうなる?

2024年の消費動向はどうなる?

2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことを受け、生活者はいよいよ本格的にコロナ後の世界へ向かって歩みを進めています。2024年の生活者の気持ちはどこへ向かっていくでしょうか?
株式会社クレオで実施した2024年についての生活者意識調査や2024年に予定されているトピックスから、2024年の消費動向を予測しました。

1. 2024年の暮らし向き 募る「お金の不安」

2023年と比べて2024年の生活に対する満足度が向上すると思うかを聞きました。(図表①)。
[生活全般]で見ると「現在と比べると向上すると思う」が1割強、「現在と比べると低下すると思う」が2割弱でした。生活の中でも特に [収入・資産]に対する不安が大きくなっているようです。物価高がいつまで続くか、今後の家計収支において黒字は増えるのかなど、短期的な未来においても明るい見通しが立たない空気感が漂っていることが見てとれます。

2. 2024年の消費動向のポイントは?

では、 [収入・資産]に対して不安を抱える生活者は、2024年どのようなことに積極的にお金を費やしたいと思っているのでしょうか?2024年の消費意向が、2023年と比べて [高まる(差分が1pt以上)・引き続き維持される(差分が0以上1未満)]項目に注目(図表②)しました。また、注目すべき2024年のトピックスもふまえ、2024年の消費動向を予測します。

“体験共有”消費がポイント 特に「旅行・レジャー」消費に期待

2023年と比べて最も消費意向が高まったのは「旅行・レジャー」です。また、2024年は3連休の数が2023年に比べて多くなるため (図表③)、曜日まわりの良さも相まって、「旅行・レジャー」がさらに活況となるでしょう。

さらに、「交際・人付き合い」「外食」の消費意向は2023年と比べやや増加しています。また、「スポーツ観戦をする」「年中行事」など、人との交流の場に対する消費意向は引き続き維持されそうです。
こうしたことから、2024年は人が直接会うことで思い出を共に作る“体験共有”消費が期待できるでしょう。

自分や家族の将来を見据えた“守り”の消費もポイント

一方、お金に対する不安が強いからか、2024年は「資産運用・投資」などお金を増やすことへの関心も高まりそうです。また、「自己研鑽・スキルアップ」「住まい環境」「スポーツ・運動をする」などの消費意向は引き続き維持されそうです。自分を整えるといった、自分や家族の将来を見据えた“守り”の消費もポイントになるでしょう。

2024年はスポーツ関連トピックスが盛りだくさん スポーツ消費にも期待

“体験共有”消費の「スポーツ観戦をする」、“守り”の消費の「スポーツ・運動をする」など、2024年はスポーツにまつわる消費意向に注目です。また、それを後押しするかのように、2024年はスポーツトピックスが多くなっています(図表④、⑤)。

特に大きいトピックスは、2024年夏に開催される「パリオリンピック・パラリンピック」です。また、「第100回箱根駅伝」や「甲子園球場竣工100周年」など、有名なスポーツ行事や球場が周年記念を迎えます。そして、地域に賑わいを生み出す大型のスポーツ施設が、全国各地で開業します。通年でスポーツに関連する消費が期待できますので、2024年はスポーツを“する” “観る”双方を捉えていくことがポイントになるでしょう。

3. 終わりに

2024年の消費動向を考えるうえで鍵となる生活者価値観をまとめますと、「家族や友人などの大切な人と同じ体験を共有したい」「自分や家族のこれからの暮らしを守りたい」の2点に集約されそうです。そしてこの2つの価値観と「スポーツ消費」は特に親和性が高そうです。
販促提案や商品・サービスの企画提案において、生活者の消費動向とそのアプローチのチャンスを抑えることは大切です。当記事は弊社発行の『生活者マインド大全2024』をもとに執筆していますが、本レポートの他にも2024年生活価値観や生活に影響する出来事(法律やイベント)、生活者の意向調査結果など、2024年の生活者を捉えるうえで必要な情報が網羅されています。
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