2020-2021年 年末年始は、新型コロナウイルス流行後に迎える初めての年末年始となりました。この異例な状況下での年末年始、生活者はどのように過ごし、行動・マインドにはどのような変化があったのでしょうか？また、ワクチン接種が進み収束が期待されつつも、変異ウイルスの登場・拡大により先が見通しづらい中、2021-2022年 年末年始はどのように過ごされるのでしょうか？

株式会社クレオでは、生活者の暮らしや歳事に関する定量調査及び写真調査を実施しています。当記事では、コロナ禍における年末年始の過ごし方・食における変化や2021-2022年 年末年始休暇の意向について、定量アンケートと食卓写真調査結果をもとにまとめています。2021-2022年 年末年始の取り組みにぜひお役立てください。

また、本記事で使用したアンケートのグラフや食卓写真調査をまとめた資料は、無料でダウンロードしていただくことができます。気になる方は最下のフォームからお申し込みください。

年末年始は「家で過ごした」が最多で7割強、外出自粛傾向が顕著

【1】2020-2021年 年末年始の過ごし方

年齢が上がるにつれて、新型コロナウイルス感染予防を意識して外出を控える傾向が見られました。背景には、高齢者ほど新型コロナウイルスが重症化するという認識が広まっていたことがあると想定されます。
また、「帰省」「国内旅行」「海外旅行」「日帰りレジャー」等の外出関連の行動は、軒並み1割以下にとどまりました。

年末年始の家での過ごし方、「テレビやDVD、オンライン動画配信サービス鑑賞」が最多で約6割

【2】2020-2021年 年末年始の家での過ごし方

「テレビやDVD、オンライン動画配信サービスを鑑賞した」はどの年代でも最も多く、全体では62.1％。次いで「読書をした・漫画を読んだ」(31.0%）、「音楽鑑賞をした」（27.4％）、「テレビ・スマーフォンゲームをして遊んだ」（27.2%）となりました。
食にまつわる行動では、60～70代は「お取り寄せグルメ・スイーツを楽しんだ」の割合が他の年代よりもやや高い傾向です。対して20～30代は、小さな子どもがいる世帯も多いためか、「料理・お菓子作りを楽しんだ」が他の年代よりも若干高くなっています。
年末年始休暇の巣ごもりシーンにおいては、年代ごとのニーズに応じた食の提案がポイントとなりそうです。

年末年始の食卓が、新型コロナウイルスの影響で変化した人は半数以上

【3】2020-2021年 年末年始の「食」における変化

年末年始の食卓におけるコロナ禍ならではの変化は、「外食を減らして家で食べるようにした」（35.1%)「親戚や友人など大人数で集まるのをやめて家族だけで食べた」(22.3%)などの、感染予防対策の実施が多数となりました。ただし、20代は他の年代と比べて「大人数で集まるのをやめて家族だけで食べた」割合が低くなっています。その他、「直箸ではなく菜箸での取り分け」や「大皿料理をやめて個別に配膳」「一人用のおせちを人数分用意」といった、食事を用意する上での工夫もあったようです。また、外食や旅行・帰省できない状況の反動か、「豪華な食事」や「郷土料理」へのニーズも若干ですが見られました。
この傾向は、食卓写真調査からも見えてきます。

コロナ禍での年末年始の食卓提案においては、今後もこういった行動・マインドを意識する必要がありそうです。

2021-2022年 年末年始休暇に実施したいこと、「国内旅行」が1位

【4】2021年-2022年 年末年始休暇の意向

「国内旅行に行きたい」と答えた人が最も多く、3割強となりました。また、上位5位には「会食がしたい・友人と会って食事がしたい」(20.8%)、「店頭でショッピングを楽しみたい」（17.6%）、「帰省をしたい、帰省者を迎えたい」（14.5%）といった項目がランクインし“外出”や“人との交流”を楽しみたい傾向がうかがえます。
今後新型コロナウイルスの感染状況が好転した場合には、旅行や三世代・友人との集いにまつわる行動（食や思い出作りにまつわるコト）を希望する人が増えると予測されます。今年の年末年始の取り組みにおいては、コロナ動向に注視して、状況によって旅行や交流シーンを捉えた提案もできるようにしておくことがポイントとなりそうです。

ポイントまとめ

2020-2021年 年末年始は、新型コロナウイルス蔓延による外出自粛傾向により、家で過ごす人が大多数という結果でした。また、年末年始の食卓においては、感染予防のための工夫を半数以上の人が実施しており、ウイルスの蔓延状況次第では2021-2022年 年末年始の食卓においてもこのニーズをとらえた提案が求められそうです。一方で、新型コロナウイルスが収束に向かえば外出や人との交流に伴う消費も増えると予測されるため、年末年始の取り組みを考える上では
今後の動向を注視することが重要です。

＜調査概要＞
①「2020年から2021年の年末年始の休暇に関するアンケート」
調査対象：全国男女
有効回答者数：5,696人
調査方法：インターネット調査
調査期間：2021年1月7日～16日

②「2020年12月31日（木/大晦日）から2021年1月4日（月）の夕食に関するアンケート」
調査対象：全国男女
有効回答者数：6,056人
調査方法：インターネット調査
調査期間：2020年1月5日～14日

③「2020年-2021年 年末年始の食卓写真調査」
調査対象：全国既婚女性
調査方法：インターネット調査
調査期間：2020年12月30日～2021年1月7日

④「2021年5月歳事・シーズン調査・生活行動に関するアンケート」
調査対象：全国男女
有効回答者数：3,000人（男女各1,500人）
調査方法：インターネット調査
調査期間：2021年5月28日～6月1日

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▼各定量アンケートの設問例（本記事掲載の設問以外）

「2020年から2021年の年末年始の休暇に関するアンケート」
(1)年末年始休暇の取得日
(2)年末年始の国内旅行、海外旅行、日帰りレジャー、帰省について（実施日）
(3)正月用品について（購入品目、購入日、購入場所、購入金額）
(4)年末の食品のまとめ買いについて（購入品目、購入日、購入場所、購入金額）
(5)新年準備品について（購入品目、購入日、購入場所、購入金額）
(6)帰省土産について（購入品目、購入個数、購入日、購入場所、購入金額）
(7)福袋について（購入品目、購入個数、購入日、購入場所、購入金額）
(8)セールについて（購入品目、購入日、購入場所、購入金額）

「2020年12月31日（木/大晦日）から1月4日の夕食に関するアンケート」
(1)大みそかの夕食について（実施場所、メニュー、準備方法）
(2)元旦の夕食について（実施場所、メニュー、準備方法）
(3)1月2日の夕食について（実施場所、メニュー、準備方法）
(4)1月3日の夕食について（実施場所、メニュー、準備方法）
(5)1月4日の夕食について（実施場所、メニュー、準備方法）
(6)おせち料理の食べ方について
(7)餅の食べ方について
(8)1月1日～4日に飲んだお酒やアルコールテイスト飲料について
(9)年末年始の食卓についての気持ち

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（「年末年始」の取り組みについては、12月度のレポートに掲載しております）
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転載・引用の際は出典を明記ください 。

【出典の記載例】
出典：(株)クレオ 生活行動研究室「2020年から2021年の年末年始の休暇に関するアンケート」「2020年
12月31日（木/大晦日）から2021年1月4日（月）の夕食に関するアンケート」「2020年-2021年 年末年始の
食卓写真調査」「2021年5月歳事・シーズン調査・生活行動に関するアンケート」

2、編集、加工などをしてご利用する場合は、上記出典とは別に、編集・加工等を行ったことを記載してください。

【編集・加工等して利用する場合の記載例】
(株)クレオ　生活行動研究室「2020年から2021年の年末年始の休暇に関するアンケート」「2020年
12月31日（木/大晦日）から2021年1月4日（月）の夕食に関するアンケート」「2020年-2021年年末年始の
食卓写真調査」「2021年5月歳事・シーズン調査・生活行動に関するアンケート」を加工して作成

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