当時、まだ1歳に満たなかった子どもと電車に乗ったとき。発車してすぐに子どもが泣き出してしまいました。奥の手のスクワットを試しても全く泣きやまず、周りの視線が気になって次の駅で一度降りてしまいました。いつもならだっこ紐を着けてゆらゆらしていたら寝てくれるのに、なんで…と焦った記憶があります。電車を降りると子どもは何事もなかったかのようにけろっとしていました。ほんの数駅の移動だったにもかかわらず、車内ではずっとひやひや。それからは電車に乗る外出そのものを、億劫に感じてしまうようになりました。
今回は、赤ちゃん連れの外出をもう少し気軽にできないか?という思いから、電車移動の際にパパママの不安がちょっと軽くなるPLANを考えてみました。
パパママが精一杯あやしても、赤ちゃんが泣きやまないことがあります。そんなとき、周りの人の視線を感じて「うるさいと思われているかも…」と不安になり、何となく気まずくなってしまうことも。
一方、周りの人は声のした方へ反射的に視線が向いてしまうものですし、「赤ちゃんは親があやせば安心して泣きやむもの」と思いがちです。
このお互いの認識のずれから、車内の空気が実際よりピリッとしたように感じられ、赤ちゃん連れのお出かけそのものが不安になってしまうパパママも少なくないのでは、と考えます。
本当は、「なんとかしてあげたい」人もいる
私自身、1人で電車に乗ったとき、別のパパママが似たような状況で申し訳なさそうに頭を下げているのを見かけ、周りの乗客も心配そうにしていることに気づきました。でもこのご時世、人のお子さんに急に話しかけたり、触れたりするわけにもいかないし、かえって泣かせちゃうかも…と思うと、周りも何もできない状態でした。
SNSでは、心が温かくなる投稿も。電車で泣いている赤ちゃんに、隣の会社員が持っていたキーホルダーを揺らして見せたり、学生がビニール袋をガサガサさせたり、乗り合わせた人たちが、順番に変顔や手遊びであやしてみたり。
どの投稿からも、あやした本人や周りで見ていた人が、どこか温かい気持ちになっている様子が伝わってきます。赤ちゃんが泣きやんでニコニコして、おかあさんもニコニコした、という投稿もあれば、「優しさって伝染するんだな」「非常にホッコリした」といった声も見られます。
それでも前に出ない、「あと一歩」を後押しできないか
とはいえ、いざ自分がその場に居合わせたら…「知らない人が急にあやしたら、パパママがびっくりするかも」「泣きやまなかったら、かえって気まずいかも」「そもそも、やっていいことなのだろうか」…。あれこれ考えているうちに、目的の駅に着いてしまう。「赤ちゃんが泣いていても、気にしなくていいですよ」「私があやしてあげたい」と思っていても、なかなか勇気が出ない。
この「あと一歩」を後押しする仕掛けがあって、「泣いている子は、周囲があやしてもいい」という新しい当たり前が広がっていけば、パパママが感じる気まずさも少しずつ減っていくのではないでしょうか。
テーマ:泣き顔を笑顔に変えたら、私までハッピーに!『だれでもベビあや師』
すべての人に「泣いている子は周囲があやしてもいい」と思ってもらうのは、ハードルが高いもの。そこでまずは、「困っているパパママを助けてあげたい」と思っている人の背中を押せるような、乗客参加型の車内キャンペーンを考えました。
駅や車内の啓蒙広告では、第三者が赤ちゃんをあやす際の極意やSNS事例を伝え、「周りがあやしてもいいんだ」という空気をつくります。
駅のホームでは、電車待ちの1分間で、泣いているバーチャル赤ちゃん相手にあやしに挑戦できる体験ブースを設置。
そして行楽シーズンには「トレインウイーク」として、電車での実践期間を設けます。
あやすのにも使えるキーホルダーや、パパママに配布する「あやし歓迎」ステッカーなどの公式グッズ、「やってみようかな?」と思える仕掛けを盛り込みました。
この取り組みは、一度の実施で解決できるものではないかもしれません。それでも、パパママ以外の第三者が実際にあやしている光景を目にする機会が増えることで、「泣いている子は、パパママだけじゃなく周囲があやしてもいいんだ」という新しい当たり前が、少しずつ広がっていくといいなと考えています。
具体的なプロモーションの仕組みについては、ぜひ本編の企画書をご覧ください。
また、企画内容を面白いと感じていただけましたら、周りの方にもシェアいただけると幸いです。