KREO PLANet.のコンセプトに共感いただいた、早稲田大学恩藏ゼミナールのゼミ生の皆さんとコラボレーションして作った企画です。KREOのメンバーと意見交換をしたり、デザイナーとビジュアルの打ち合わせをしたりと、実際のKREO PLANet.同じように企画書を仕上げるところまでチャレンジしてもらいました。
恩藏ゼミナールB班は、昨今話題になりがちな外国人観光客のマナー問題についてのプランを考えてくれました。コラボ取り組みのスタート後、こちらもびっくりするほどの軌道修正を経て生まれたアイデアですが、困りごとを楽しく解決するってこういうことかもな、と思わせてくれる素敵なプランに仕上がっています。ぜひお楽しみください。
近年、日本を訪れる外国人観光客は年々増加している一方で、公共交通機関での大声での通話や、道路や線路際での危険な撮影など、観光客によるマナー違反が、地域住民とのトラブルにつながるケースも増えています。
その中には文化や習慣の違いによるものもあり、彼らにも悪意はありません。そこで、単なる注意書きで喚起するだけでなく、「楽しい体験」の中で学び、事前にわかりやすく印象に残る形でマナーを身につけてもらえる仕組みの必要性を感じました。
そこで私たちは、日本各地を訪れる外国人観光客が「つい参加してしまう」仕掛けを活用し、楽しみながらマナーを学べるプロジェクトを企画しました。
このプロジェクトは、ただ情報を伝えるのではなく、観光体験の中に自然とマナー啓発を組み込みます。ゲーム性やコレクション性、そして旅の記念として持ち帰りたくなるデザインを融合させることで、学びを「やらされること」から「やってみたいこと」に変えるのが狙いです。設置場所は、旅行の拠点となる空港や駅はもちろん、ホテルや旅館など、旅行者が必ず利用する様々な拠点です。その各所で偶然出会うカプセルトイを引きながら、日本ならではの文化や振る舞いを知り、旅の中で自然に実践してもらいます。学びのきっかけは小さな遊び心から。手に取った瞬間から、マナーへの理解が広がっていく仕組みです。
このプロジェクトが目指すのは、外国人観光客と地域の人々の間にある「マナーギャップ」を埋めることです。楽しさと発見を伴う学びは、注意書きよりも⾧く記憶に残ります。結果として、「観光地や公共交通機関でのトラブルの減少」や「日本文化や暮らし方への理解とリスペクトの向上」、「観光体験の質の向上と、再訪意欲の促進」が期待されます。
日本ならではの観光地でのマナーを、義務ではなく“旅の楽しみのひとつ”に変える。この企画を通して、旅行者と地域が互いに心地よく過ごせる未来をつくるために、私たちは、文化の違いから生まれるマナー違反というネガティブを、楽しみながら学び・実践できるポジティブな体験へと変えていきたいと願っています。